ニッパーを使うときの注意点
―「切れるか」ではなく「切っていいか」―
この記事では
現役デイサービス看護師牡丹(ボタン)が、
看護師として現場で実際に考えている
ニッパー使用の判断軸をお伝えします。
デイサービスで足爪を見ていると、
「これは普通の爪切りじゃ無理そう…」
と感じる場面があります。
そんなときに頭に浮かぶのがニッパー。
でも私は、
ニッパーを“使う技術”よりも
“使わない判断”も大切だと感じています。
同じように不安を抱いている
デイサービス看護師さんや、
興味を持っている方の不安や悩みが、
少しでも軽くなるなるように
まとめました。
ニッパーは「できる人の道具」ではない
ニッパーは、
硬くなった爪を少しずつ切れる便利な道具です。
一方で、
- 力が入りやすい
- 切れ味が鋭い
という特徴があり、
使い方次第ではすぐに事故につながる刃物
でもあります。
だから私は、
「ニッパーが使えるかどうか」を
必ず立ち止まって考えます。
デイサービスで最初に考える判断
「今ここで、デイとしてやっていい?」
ニッパーを手に取る前に考えるのは、
この問いです。
- 出血のリスクはないか
- 感染につながらないか
- この場で対応しなくても命や生活に支障はないか
👉 技術的に可能でも、
デイでやるべきとは限らないこともあります
ニッパーを使わない判断が必要な爪
以下に当てはまる場合、
私は迷わず「使わない」判断をします。
- 爪が極端に肥厚・硬化している
- 爪の下に出血や滲出液がある
- 爪周囲に発赤・腫脹・疼痛がある
- 糖尿病や循環障害がある
- 爪白癬が強く疑われる
- 少し触れただけで痛みを訴える
👉 切らない判断は「消極的」ではなく「専門的」
それでも対応できることがあるケース
比較的リスクが低く、
慎重に対応できることがあるのはこんな場合です。
- 厚みはあるが炎症がない
- 端が引っかかって危険
- 本人が状況を理解し、同意している
それでも前提は一つ。
「途中でやめる選択肢を持ったまま始める」
ニッパーを使うときに守っているルール
私は、ニッパーを使うとき
次のことを必ず守っています。
・一気に切らない
→ 端から少しずつ
・深追いしない
→ 見た目を整えようとしない
・痛みが出たら即中止
→ 途中でもやめる
・体勢を安定させる
→ 利用者さんも自分も無理のない姿勢で
👉 「もう少し」が一番危ない
「断る」ことに迷ったとき
「頼まれているのに断っていいのかな…」
そう感じることもあります。
でも、
事故を起こさないことの方が
信頼につながると考えています。
実際の伝え方
「この爪はかなり硬くなっているので、
ここでニッパーを使うとケガにつながる可能性があります。
専門の機関での対応が安心だと思います。」
👉 技術不足ではなく
👉 安全判断として伝える
デイサービス看護師として大切にしている考え方
ニッパーは、
「使える人が使えばいい道具」
ではありません。
- その場でやる必要があるか
- デイサービスで抱えるリスクか
- 専門につなぐ方が安全ではないか
これを判断することこそ、
デイサービス看護師の専門性だと
感じています。
これらを踏まえた上で、
足爪ケアに使いやすいニッパーの選び方や、
安全に行う具体的な切り方については、
別記事を参考にしてください。
▶︎足爪ケアに使いやすいニッパーの選び方はこちら
▶︎ニッパーを使用して足爪を切る方法はこちら
そして、爪切りニッパー選びだけでなく、
実際の足トラブル対応の考え方についてもまとめています。
▶︎デイサービスでの足トラブル対応/判断しているポイントはこちら
まとめ
デイサービスにおけるニッパーの使用は、
技術の問題ではなく、判断の問題です。
使うことよりも、
- 立ち止まって考える
- 無理をしない
- つなぐ選択をする
その積み重ねが、
利用者さんを守り、
自分自身も守ることにつながります。
「ニッパーを使うかどうか」
で悩めるということは、
すでにあなたが
安全を最優先に考えられる看護師
という証拠です。
デイサービス看護師の役割は、
すべてをその場で解決することでは
ありません。
事故を起こさないこと、
無理をしない線引きをすること、
必要なところにつなぐこと。
それらすべてが、
利用者さんを守る専門的なケアです。
これらのことを心に留め、
少しでも日々の業務を楽にする
判断基準となれば、嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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