肥厚した足爪の爪切り―「切る・切らない」の判断が一番大切な理由―

判断・対応の考え方

この記事では
現役デイサービス看護師の牡丹(ボタン)が、

肥厚した足爪の爪切りについて、
悩みやすいポイントを踏まえ
現場目線で書いています。

デイサービスでは、
分厚くなった足爪(肥厚爪)を
目にする機会が少なくありません。

利用者さんや家族から
「ここで切ってもらえませんか?」
と頼まれることも多いテーマです。

でも、肥厚爪の爪切りは
技術よりも“判断”が重要なケアです。

不安を抱いていたり、
同じように悩んでいる
デイサービス看護師さんや興味のある方が

日々の業務を少し楽にするヒント
になるようにまとめました。


肥厚した足爪とは?

肥厚爪とは、

  • 爪が異常に厚くなっている
  • 黄白色〜褐色に変色している
  • 表面がゴツゴツしている

といった状態を指します。

背景には

  • 加齢
  • 長年の圧迫・靴の影響
  • 巻き爪
  • 爪白癬(爪水虫)
  • 循環障害

などが関係していることが多くあります。


デイサービスでまず考えるべきこと

「切れるか」より「切っていいか」

肥厚爪を見たとき、
デイサービス看護師が最初に考えるべきは、

「この爪、今ここで切って大丈夫?」

という視点です。


爪切りを控えるべきケース

以下に当てはまる場合は、
無理に爪切りをしない判断が重要です。

  • 爪が極端に硬く厚い
  • 爪の下に出血や滲出液がある
  • 爪周囲に発赤・腫脹・疼痛がある
  • 糖尿病・重度の循環障害がある
  • 爪白癬が強く疑われる
  • 少し触れただけで痛みを訴える

👉 「切らない」ことも看護師の専門判断です


デイサービスで対応しやすいケース

比較的リスクが低く、
慎重に対応できることが多いケース

  • 厚みはあるが痛みがない
  • 出血や炎症がない
  • 爪が割れ・引っかかりやすい
  • 靴下や靴に当たって困っている

※ただし、無理はしないが前提です。


肥厚爪の爪切りで意識したいポイント

一気に切らない

  • 少しずつ
  • 爪の端から慎重に

👉 無理に切ると
割れる・出血するリスクが高まります。


深爪しない

  • 見た目を整えようとしない
  • 「短くする」より「安全に整える」

痛みの訴えを最優先

  • 少しでも痛がったら中止
  • 「もう少しだけ」はしない

道具の使い分け

  • 通常の爪切りやニッパーを使用し、無理をしない
  • 力が必要になる場合は対応範囲外と考える

看護師が抱えやすい葛藤

「切ってあげたいけど、怖い」
「頼まれると断りづらい」

これは、
多くのデイサービス看護師が感じていることです。

でも、
事故を起こさないことが最優先

無理に対応して

  • 出血
  • 感染
  • トラブル

につながる方が、
利用者さんにとっても施設にとっても
負担になります。


切れないときの伝え方(例)

「かなり爪が厚くなっているので、
ここで無理に切るとケガにつながる可能性があります。
専門の医療機関やフットケアでの対応が安心だと思います。」

✔ “できない”ではなく
✔ “安全を優先した判断”として伝える


家族への説明ポイント

  • 状態(厚さ・硬さ・リスク)
  • なぜデイサービスでは難しいのか
  • 今後の選択肢(受診・フットケア)

👉 判断理由を丁寧に伝えることで信頼につながる


デイサービス看護師として大切にしたい視点

肥厚した足爪の爪切りは、

やってあげるケアではなく
リスクを見極めるケアです。

  • 無理をしない
  • 断る勇気を持つ
  • その理由を説明できる

これも、
デイサービス看護師の大切な専門性です。


まとめ

  • 肥厚爪は原因もリスクも多様
  • 「切れるか」より「切っていいか」を考える
  • 無理な爪切りは事故につながる
  • 切らない判断も正しい看護

これらのことを心に留め、

悩んでいる方が
少しでも日々の業務を楽にする
判断基準となれば、嬉しく思います。

肥厚爪への対応は、
足トラブル全体の中の一つのケースです。

足トラブル対応の考え方についてはこちらをご覧ください。
▶︎デイサービスでの足トラブル対応について

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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